世界自然遺産・白神山地の西端に広がるこの場所は、1704年の大地震によって山が
崩れ、点在する湖が生まれたと言われています。崩山の山頂から見下ろすと、ちょ
うど十二の湖沼が見えたことから「十二湖」と名付けられました。
中でも心を奪われたのは、コバルトブルーに染まる「青池」。まるでインクを落としたような、深く澄んだ青が、静かに、しかし確かに、見る者の内側に染み入ってきます。そして
「湧壺(わきつぼ)の池」もまた、別の青色をたたえながら、静かに森の時間を映
していました。
ブナの原生林に足を踏み入れると、確かにそこに流れる森の気配が
肌を撫で、耳をくすぐり、心をそっと整えてくれるのです。ここは、8000年という
悠久の時を抱えた世界自然遺産。ゆっくりと、その深みと静けさを味わえる場所でした。
アクセス JR十二湖駅より奥十二湖駐車場(有料)まで車で10分程度。
※冬季期間(12月〜3月末)閉鎖(ガイド付きであれば散策可)
撮影日時 2025年6月中旬 午前8時〜11時
気温 15℃
文章/坂本憲司
写真/坂本憲司
Related Posts
2025-08-20
自然が彫った断崖の芸術
ここは佐賀県唐津市、玄界灘に面した名勝・七ツ釜。長い歳月をかけて自然が彫り上げた柱状節理の断崖は、荒々しさの中にもどこか秩序ある美しさを湛え、その足元には透き通
2025-05-19
石垣の里に映える赤き夕陽
愛媛県愛南町の外泊集落は「石垣の里」として知られ、石垣が斜面に整然と積み上げられた美しい景観です。そこから望む夕景は、特に印象的です。この時、夕日は真っ赤に燃え
2025-04-21
歴史と自然が織りなす雨晴海岸の冬景色
ここは富山県高岡市の雨晴(あまはらし)海岸。スッキリと晴れた日には富山湾越しに女岩と3000メートル級の立山連峰が望めます。この日は立山連峰を見ることができませ




